ビットコインを「金」とするならライトコインは「銀」を目指す
ライトコイン(LTC)はビットコインの次に歴史の古い暗号資産です。
元Googleエンジニアで大手取引所Coinbaseにも所属していたチャーリー・リー氏によって開発されました。
ビットコインのソースを元に「もっと使いやすい銘柄」をコンセプトに開発されたライトコインはビットコインと性質はよく似ていますが、
ビットコインよりも発行量が多く、採掘もビットコインほどの労力を必要とせず、流通がしやすいよう改良されました。
開発者のリー氏は「ビットコインが「金」ならライトコインは「銀」を目指したコイン」と位置づけています。
ビットコインとの比較
ライトコイン | ビットコイン | |
---|---|---|
時価総額(2021年1月現在) | 安い(約9,498億円) | 高い(約62.5兆円) |
最大発行量 | 多い(8,400万枚) | 少ない(2,100万枚) |
ブロック生成速度 | 早い(2.5分) | 遅い(10分) |
採掘のしやすさ | 易しい | 難しい |
セキュリティ | 低い(Scrypt) | 高い(SHA256) |
最大発行枚数がビットコインの4倍と多くマイニングもビットコインよりしやすくなっています。手に入りやすいため価格はビットコインのようにはありませんが、ブロックの作られる速度が2.5分とビットコインの4倍の早さでスピーディに決済できるので流通や取引において優れた面を持っています。
セキュリティ面ではビットコインとは異なるScryptというアルゴリズムを採用していて、ブロック生成が早くマイニングの難易度が低く設定されている分ハッキングのリスクはビットコインよりもあるという点をあげておきます。
Segwit(セグウィット)を導入している
暗号資産の流通が増えてデータ量が増加するとその分処理に時間がかかるようになり、決済や取引速度が遅くなります。ブロックチェーンの1ブロックで処理できるデータ容量は決まっているので、取引量が大量になると取引が承認されるのに次のブロックを待たなければならないためです。これは「スケーラビリティ問題」と言われて今後の暗号資産の課題となっています。
このスケーラビリティ問題を解決すると注目されているのがSegwit(セグウィット)です。Segwitとは取引データを圧縮して容量を小さく軽くする技術のことで、ライトコインは2017年5月にいち早く導入しました。計算の処理スピードが早くなるため手数料が安くなるメリットがあります。
逆に、1ブロックでたくさんの処理ができてしまうためマイニングで得られる報酬は減るのがマイナーにとってはデメリットかもしれません。
ライトコインの他にもビットコイン、モナコインでSegwitを導入しています。また、2020年12月末には取引所のバイナンスでビットコインの入金がSegwit対応になっています。