ネムとは「New Economy Movement(ニュー・エコノミー・ムーブメント)」の頭文字を取った略で、「新しい経済活動」を意味するプロジェクトです。特定の人が有利になるシステムではなく、誰もが自由で公平に経済活動ができ、富を分散化することを目指しています。
ネム(NEM)はプロジェクト名で、通貨単位がゼム(XEM)です。どちらの表記も使用されています。
発行枚数上限を全て発行済み
ネムの発行枚数上限は「8,999,999,999XEM」で全て発行済みです。
マイニングではビットコインが新規で発行されましたが、ネムは利用者が手数料として支払うので新規発行はされません。そのため、大量に発行されて価値が下がることもないとされています。
高性能のマシンがなくても報酬を得られるPol(Proof of Importance)
ビットコインのマイニングで報酬を得るには、より高性能のマシンと多くの電力が必要で、常に競争していますがネムは違います。
取引の承認作業をしてそのお礼に報酬を受け取れるのはビットコインと同じですが、ネムは「Pol(プルーフ・オブ・インポータンス)」という貢献度を判断する独自のシステムを採用していてランダムで報酬を支払っています。貢献度の高い人ほど高い確率で報酬がもらえるシステムですが、一般の人も参加できます。
Polによって、マイニングのように高性能のマシンや大量のNEMを所有する一部の層が報酬を独占することがありません。NEMの理念のとおり誰もが公平に報酬を得る機会があるのです。
マイニングとは異なるハーベストという報酬
ネムの報酬はハーベスト(収穫)といます。
高性能なマシンが必要なマイニングと異なり、一定条件を満たした人は全員参加できます。
具体的には「Nano Wallat」(ナノウォレット)」アプリで、10,000XEM以上保有し続けることが必要ですが、大量の計算処理をする必要もなく、マイニングに比べるとコストが低く参加しやすくなっています。
また、ハーベストを得るために2種類の方法があります。
・ローカルハーベスト
・デリゲートハーベスト
ローカルハーベストは、常にパソコンでNano Walletを起動させておく必要があります。
一方でパソコンをオフラインにしていても参加できるのがデリゲートハーベスト(委任)です。他人のPC上で委任をして承認作業を行うため手数料を支払う必要があります。
公証に使用できるアポスティーユ機能
ネムにはApostille(アポスティーユ)機能があります。アポスティーユとは公証のことで、書面に記載されている日付、事柄、署名が正しいことを第三者機関が証明するものです。
これはブロックチェーンの改ざんすることができない技術を応用した形になりますが、契約書や権利書など公的な証明が必要な様々なものへ応用が可能なので、今後一般化されることによってネムの価値が上がる期待されています。