クアンタムは、クアンタム・チェーン財団(Qtum Chain Foundation)によって開発されたオープンソースの暗号資産です。ビジネスでの実用化を目指していて、GoogleやAmazonとの提携があり注目を集めています。
ビットコインとイーサリアムの両方の長所を取り入れている
クアンタムはビットコインの「UTXO」とイーサリアムの「スマートコントラクト」という両方の技術の長所を取り入れています。
ビットコインのUTXOとは「Unspent Transaction Output(未使用トランザクションの出力)」の略で、トランザクションとは取引処理というような意味です。
未使用の取引処理、つまり「これから使用できる(送金できる)暗号資産=暗号資産の残高」を指します。このUTXOの技術は、個人の残高データを保有するものでなく、複合的な取引の結果として都度計算されるもので、プライバシーに配慮された高い匿名性を持っています。
スマートコントラクトについてはイーサリアムのページで触れています。契約を自動化してスピーディーに行うシステムです。
参考:イーサリアム
どちらも優れた技術ですが、この2つを同時に取り入れることは難しく今までに成功例がありませんでした。
マイニングで採用されているPoS(プルーフオブステーク)
ビットコインのマイニングは、PoW(Proof of Work/プルーフ・オブ・ワーク)という一番早く計算処理をした人が報酬をもらえるシステムですが、この方法だと高性能のマシンをたくさん持っているマイナーでないと報酬を得るのは難しいのが現状です。
一方クアンタムは、PoS(Proof of Stake/プルーフ・オブ・ステーク)という方法を採用しています。PoSの報酬は保有量と保有した年数によって決まるため、膨大な計算処理で電力を消費することはなく、資金のあるマイナーが報酬を独占することもないのがメリットです。